両価性(=アンビバレンス ambivalence)は、ひとつの物事に対して、相反する感情や考えを同時に持つことを指します。
「好きだけど嫌い」「やりたいけどやりたくない」といった矛盾する気持ちが心の中で共存する状態です。
例えば、新しい職場で「わくわくするけど、馴染めるか不安」とか、親しい人と「一緒にいると楽しいけど、いらいらする」、家族のいつもの対応に「腹がたつけどほっとけない」といったことです。
人間の感情は複雑で両価性は自然な感情です。
また、両価性を受け入れることで自分の価値観や優先順位を見直すきっかけになることもあります。
ただ、内面的な葛藤が強くなると大きなストレスになることがあります。
特に親子関係や生育のなかで、「嫌いだけど、嫌いになれない」や「傷つけられも愛されたかった」といった、強い両価性にさらされているとのちのちトラウマとして残ることもあります。
ついつい、周りの人を優先して自分を追い詰めてしまう。
人に優しさすぎることで自分を傷つけないように、自分の複雑な感情を認めるのもいいのでないでしょうか。