先日、札幌にある「なはちがる」に訪問させていただきました。
病院の機能分化がすすむなか、誰もが住み慣れた地域で安心・安全な生活を送れるよう、
その体制作りが求められています。
しかし、急性期病院では入院に伴ってフレイルがすすみ、低下したADLで療養できる場を探す。
家に帰るのか、施設か、はたまたその他か?
その人らしく・・・・、中心にいるのは患者さんなのに、退院先や療養先は限られてくる。
私も病院で勤務しているとき,
社会の動きと制度のあてはめていくことに不条理な気持ちを抱いていました。
「なはちがる」は、2014年、医療依存度が高い方でも入居できる看護師が24時間ケアする「看病付き寄宿舎」として札幌市西区に開設されました。要介護3以上の方が入居されていることもあり、日常生活援助度は高いだけでなく、医療処置や介入を必要とする方も多くおられます。
所長の亀井さんの説明を受けながら見学していると、
もうじき始まる「水戸黄門」を楽しみに、テレビの前で待っている入居者の皆さん。
今日はどんな悪い奴が出てくるんだろう?
皆さんお顔がにこやかで、こちらにわくわく感が伝わってきました。
ケアの中心に、その方が歩んだ人生がある。
働いている皆さんのなかには若いナースやインターンシップの学生さん、生き生きと頑張る姿が美しくも頼もしい!
「看護」という共通言語は、時代も場所も選びませんね。
入居者の皆さんの「生活」のみならず「人生」を支える。
人生最期のその時まで、切れ目なく寄り添い看護を提供する。
そんな看護のあり方を見せていただきまいた。
「なはちがる」はドイツ語の『Nachtigall』(ナイチンゲール)の日本語表記から付けられたそうです。
看護の原点に立ちもどり、「看護」を考える大切な時間になりました。
ありがとうございました。
ホームページでその様子をぜひのぞいてみてくださいね。