巷でもよく聞くマインドフルネス。
Google社が社員の幸福度向上のために2008年から導入し、その後多くの企業でも導入されています。
今まで何度も聞いたり実践したりしましたが、いまいちピンとこない時もありました。
先日の日本心理学会のチュートリアルワークショップで「今からでも遅くない!マインドフルネスを正しく理解するためのTWS」(人間環境大学総合心理学部 伊藤義徳先生)を受講しました。
もともとの仏教の瞑想とどう違うか?
原始仏教で大切にされる「三学(戒・定・慧)」、ただ気付きを訓練したらよいのではなく、智慧を獲得するために必要な訓練としてマインドフルネス(瞑想)がありました。
そこから、呼吸への集中とそこから注意がのがれた時に再び集中する瞑想が生まれました(Focused Breathing)
しかし集中も大事ですが、「ありのまま」を確認し気づきを得るには自分を「観察」することが大事。
例えば瞑想中、呼吸に集中していても晩御飯のことが頭に浮かぶ・・・
昨日の悲しい出来事が思い起こされる・・・・
これら自分の「感情や認知の動き」に対する客観的な視点を育てる→「自分自身を観察する」
→客観的な視点で自分を見る(観察)できるようにするための訓練と言えます。
「悲しい自分がいるんだ・・」「晩御飯の心配をしてるんだ」
観察して自分自身のどんな側面にも気づき、自分に対して客観的に温かい視点で「そのままでOK」と言ってあげる(セルフコンパッション)。
つまり、マインドフルネスはこのセルフコンパッションによりバランスの取れた心になるのではないかとのこと。
マインドフルネスは心の筋トレとのこと。
慢性疼痛患者へのストレス低減法、うつ病の再発予防などいろんな場面で実践されています。
マインドフルネスを知っているようでしたが、その歴史や背景を知り納得できたところもたくさんありました。
「集中」ではなく「観察」、なるほど!